《備後屋》は、2月15日(土)から 2月17日(月)まで、三連休となります。
どうぞよろしくお願いいたします。
Temporary closed 2020/2/15(Sat) ~ 2020/2/17(Mon)
東京国立近代美術館工芸館が石川県金沢に移転します。
最後の企画展”パッション2020”が3月8日まで開催されています。
特別ご招待日の葉書が《備後屋》に届いていたので、2月3日(月)に
行ってまいりました。
工芸館、ホントに久しぶり!
うん十年前、私が美大生の頃、近代美術館本館で”大ピカソ展”を観ようと
勇んでやって来たら、超長蛇の列!(◎_◎;)
わぁ〜、こりゃ無理〜!
「ピカソ展はきっと死ぬまでにまた来るから諦めよう」と友人と妙な納得をして、
「せっかくここまで来たのだから工芸館観に行こう」ということになりました。
あの頃は若かったので、こんなに素敵な美術館だとは気付かず、
私にとってはとても身近な民藝のものが沢山展示されていたのがとても嬉しかったのだけは覚えています。
それ以来で、いきなり閉館間近。
こんな素敵な美術館、なんであの後来なかったのだろう…
大好きな北の丸公園内にあるのに。
この工芸館は、明治43年3月に陸軍技師・田村鎮(やすし)氏の設計により建てられた
旧近衛師団司令部庁舎だった建物に、昭和52年に開館されました。
2階建煉瓦造で、正面中央の玄関部に小さな八角形の塔屋をのせ、両翼部に張り出しがある簡素なゴシック様式の建物です。丸の内や霞ヶ関の明治洋風煉瓦造の建物が急速に消滅していくなかで、官庁建築の旧規をよく残しており、日本人技術者が設計した現存する数少ない遺構として重要な文化財です。
赤煉瓦が北の丸公園の自然と相まって、とても美しい。
重要文化財に指定されている2階階段ホールには、民藝に傾倒する木工家・黒田辰秋作の欅拭漆彫花文長椅子が置かれています。
今回の展示会のテーマは、”パッション2020”
工芸とどう結びつくのか…
" パッション2020"
工芸をパッションというの語とならべて考えることは、もしかしたらふだんはあまりないかもしれません。なぜなら工芸に注がれるパッションは姿かたちや質感にすっかり溶け込んで、むしろ背景の諸事情をいちいち分析する間もなく味わえるよう整えられてきたからです。しかし何を選び、未来へとつなげるのかを考える今、工芸に託されてきた知恵と愛とを見過ごしてしまったらもったいない!
(リーフレットより)
①作ってみせる ②囲みとって賞でる ③垂れ下がって気を吐く ④ジャパン・プライド ⑤モダンv古典 ⑥キーワードは「生活」 ⑦古陶磁に夢中 ⑧線の戦い ⑨私は旅人 ⑩「日常」 ⑪人間国宝 ⑫オブジェ焼き ⑬日本趣味再考 ⑭生地も一色 ⑮「工芸的造形」への道 ⑯素材との距離 ⑰瞬間、フラッシュが焚かれたみたいだった ⑱オブジェも器も関係ない ⑲人形は、人形である ⑳当事者は誰か
⑨私は旅人
河井寛次郎 ”呉須双手陶彫”
「片手は皿で両手を合わせると碗になる。いずれもが始めの食器。人が電燈に自分らの眼を置き換えて夜を見守るように、碗や皿は五体からはなれた手に相違ない。」
⑩日常
芹沢銈介カレンダー
今回展示されていたものは、これ工芸品?というものもいっぱいありました。
でも不思議とあの空間はひとつの空気でまとまっている。
”いま美しければそれでいい〜”、とフィーリングの歌詞が頭に浮かぶそんなひと時でした。
3月8日までです。ぜひ観に行ってください。
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