先日 丑のお人形をご紹介した時に、紀州和歌山の”寝牛”と”瓦猿”のお話を後ほどゆっくりとと言ったので、お約束を果たしたいと思います。
以前お話しした通り、菅原道真の遺骨を牛の背に乗せて歩いて太宰府天満宮で止まり、
寝牛の石像が祀られ、これをモチーフに寝牛が郷土玩具となりました。
この和歌山の寝牛は瓦でできているので瓦牛とも呼ばれています。
シックな箱を(そーっと)開けると、説明書が入っています。
「和歌山市津秦天満宮へ子供が腫物の出来た時祈願して一体を借りそれで上を撫で全治の上は新しき一体を添えてお礼参りをすることになっている。
牛は反芻よく草喰うところからこのならわしとなったものであろう。
市内田中町、野上恵三郎氏によって製作販売されている。」
腫物や皮膚病のことを和歌山の方言で”くさ”というそうです。
子供に腫物ができた時は、
”くさ”(腫物)を食べてなくしてくれるようにと祈願して、
寝牛を一体天満宮さまからお借りして、
腫物の上を寝牛で撫で、
治った場合はもう一体の寝牛を買い、
元の一体に新しい一体を添えて奉納してお礼参りをしました。
牛は草を沢山食べますからこのならわしができたのでしょうね。
アトピー等でかゆい時に、瓦でできている寝牛は冷たくて患部にあてると気持ちが良いのですね。
一見地味で変だけど、なかなかどおして!
シルバーに光ってシャレオツではないか!
こういう意味があって作られて、昔から変わらない郷土玩具が残っているのが嬉しいですね。
同じ野上家作の瓦猿と並べて飾れば最高です。
これまたシックで、ちょっとファンキーな箱を(そーっと)開けると、
”瓦猿の由来書”なるものが入っています。
「社伝に言ふ建久九年七月後鳥羽上皇熊野より還幸の御途次供奉者の老翁霊夢を見て此の地に止まり里人にすすめ社殿の改築をせしむ、御還宮十一月申の日なりき此の時瓦猿一釜を境内に於て作り奉納せりといふ里人之を山王権現安産守護の御たま代と尊称するに至れり」
和歌山市栗林八幡宮境内の日吉神社へ安産及び子授けの祈願をし、
同社より一体を借り受けて持ち帰り、
安産の後さらに新しい一体を添えて奉納されていました。
猿の抱えている桃は子供を意味します。
安産祈願のお守り
としてはもちろんのこと、”瓦猿=変わらざる”ということで、安泰を祈願し、商売繁盛のお守りとしてもご利用される方も多いです。
瓦猿を見て、備後屋スタッフSさんが「なんでしたっけあれ? 子供番組に出てた外国の、猿の着ぐるみの、カラフルなヤツにそっくりですねぇ」、
「ああ、テレタビーズね。ティンキーウィンキー、ディプシー、ラーラー、ポー♪でしょ?娘が小さい頃大好きでよく観てた」
ああ、懐かしい!似てるのかなぁ?似てるような、似ていないような、まぁどうでもいいか
牛と猿が合体している、能古見人形の”かえり猿”のお話もしましょうね。
山の神様(猿)が仏様の化身(牛)の背に乗り、「神仏を敬い金色の身となりかえりくる」と言う姿を現した形です。
なんかゆる〜い感じが和みます。
備後屋オリジナル干支開運手拭いにも描かれている、皆様ご存知の”赤べこ”についても言及しておきましょう。
実はこの画像の張子の”赤べこ”は現在製造されていないのです。
製造していた会津若松の五十嵐民藝店さんは平成17年に閉店され、本物の”赤べこ”は廃絶しました。
現在ネットショップや福島のアンテナショップ等で売られている”赤べこ”は、
真空成形法という機械を使った大量生産のものです。
いわばレプリカ的なもの。
商標登録がされていないのでしょう。
赤い牛のものは、なんでも”赤べこ”と呼ばれ、色々なグッズとして売られていますね。
”赤べこ”は疱瘡(天然痘)除けとして、子供の身の回りに置かれたお守りのようなものでした。「疫病除け、疫病退散」正に現在のコロナ禍ではタイムリーな疫病除けの郷土玩具です。
中湯川の青柳さん、福島県代表として、ちゃんと可愛い”赤べこ”付きのお人形を作ってくれていますよ〜
赤いものついでに、紅葉の画像もアップしちゃいます。
今週土曜日、高尾山に行ってきました!
今年は桜も海も花火も観ていないので、紅葉はぜひ観なくては!とワクワクしながら行ってきました。沁みるな〜










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